日本民間放送連盟(民放連)は大規模災害への対応について、「災害現場に駆けつけて取材し、音声と映像で的確な情報を迅速に届け、地域住民の生命と財産を守ること」を使命として掲げています。また、各局でも災害報道におけるガイドラインのようなものは当然あるのでしょう。
それでもテレビは災害報道で「頼りになる存在」
ネット上で批判されやすく、情報の信頼性を疑われやすい現状を踏まえると、そろそろ一歩踏み込んだ対応が必要なのかもしれません。最も即効性がありそうなのは、報道の必然性をはっきり説明するとともに、独自のルールを公表しておくこと。
たとえば、「なぜメインキャスターが被災地に行くのか」「なぜ被災者インタビューを繰り返すのか」「被災者に聞く基本的な質問事項」「避難所を映す際のマナーと配慮事項」「飲食物、宿泊地、洗濯などの扱い」などを各局、または業界が世間の人々にはっきり伝えておけば、少なくとも批判の抑制効果が期待できそうです。
逆に透明性が求められる現在の世でこれらを公表しておかなければ、「多少の後ろめたさがあるから言えないのでは」などとみなされかねません。
特にテレビは悪い意味でオールドメディアの象徴とみなされ、批判を受ける機会が増えていますが、それでも災害報道で「頼りになる存在」「信頼したい存在」であることは変わりません。
今回もデマ、臆測、陰謀論、政府への不満に絡める声など、ネット上の情報には不確かなものが多く含まれていますが、これらをすべての人が見極めることは難しいでしょう。だからこそ、テレビにとって災害報道は、あらためて信頼を得るきっかけになりそうな気がするのです。

