今回のEU企業向けの輸出規制措置に関連し、中国商務省の報道官は、上記のEUによる中国企業への制裁措置に言及し、EU側のこうした「悪質な行為」に対応したものと明言した。
それだけではなく、今回の規制措置導入の理由として「中国の国家安全保障の維持」「核拡散防止という国際義務の履行」などを挙げているが、これは安全保障上の理由を盾に今回の規制措置がWTO(世界貿易機関)ルール違反に問われるのを回避する狙いがあるとみられ、報復措置であるのは明らかだ。
独ラインメタルや半導体企業を狙い撃ち
今回、中国の輸出管理対象リストに追加されたEUの企業は、半導体・光電子関連企業5社、防衛関連企業4社、化学企業3社、工業メーカー2社。そのうち、ドイツのラインメタルは欧州最大の防衛企業の一つであり、チェコのタトラ・トラックスは特殊軍用車両を製造している。また、フランスのキャボックUASは無人航空機、オランダのロイヤルIHC(旧称:IHCメルウェデ)は造船・海洋エンジニアリングの分野で事業を展開している。
規制措置は半導体関連企業・団体も標的にしている。フランスの先端半導体研究機関のⅢ-Vラボ、ポーランドの半導体企業ビーゴ・フォトニクス、ブルガリアの光学機器大手のオプティコエレクトロン、リトアニアのレーザー大手エクスプラ、さらにポーランドのブロツワフ工科大学も光電センサーや赤外線検出器などの研究開発に従事しており、今回の輸出規制対象に加えられた。
このほか、イタリアの産業用モーターメーカーのラフェルト・グループ、フランスのインパ、化学材料会社のジェネッテ、ドイツの特殊材料会社シンドルハウザー・マテリアルズ、ドイツの化学品商社アントラコ・ケミーも規制対象に入った。
中国がEU企業をこの種の輸出管理対象リストに追加するのは今回が2度目となる。今年4月、中国商務省は初めてEUの7つの企業・団体を同リストに加えた。当時、商務省の報道官は、中国側の対応は法に基づいて実施されたものであり、対象はあくまでEUの一部の軍事関連企業と団体に限定されると説明。また、これらの企業・団体は台湾への武器売却に関与した、あるいは台湾側と結託していたとしている。
(財新記者:蘆羽桐)
※中国語原文の配信は7月25日

