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ビジネス #鉄道最前線

小田急の命脈「箱根」、ブランド維持への継続投資 日本人客も「1回行けば十分」ではもったいない理由

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箱根海賊船 クイーン芦ノ湖とロワイヤルⅡ
芦ノ湖の海賊船「クイーン芦ノ湖」(左)と「ロワイヤルⅡ」(記者撮影)
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元箱根港の建物は2025年にリニューアルされ、海賊の世界観たっぷりの構内となった。そこから徒歩で小田急グループが運営する「山のホテル」へ向かう。三菱財閥の4代目総帥・岩崎小弥太の別邸跡に建てられたクラシカルなムード漂うリゾートホテルである。別館のデザートレストランを今年4月に内観の装飾に花々や箱根の自然をちりばめた「フラワーカフェ ロザージュ」へリニューアルした。

箱根エリアでは三井不動産が小涌谷に今年12月、ヒルトンが強羅に2028年夏に、それぞれラグジュアリーホテルを開業させる予定だ。山のホテルのリニューアルは強豪ライバルへの対抗策かと思ったが、そうではない。「魅力あるホテルが次々と開業することで箱根への注目度が高まる」と小田急は考えている。箱根の観光客が増えれば、箱根の交通サービスの利用も増す。

海賊船「ロワイヤルⅡ」の船内(記者撮影)
【写真をもっと見る】「1回行けば十分」ではもったいない?登山電車やケーブルカー、ロープウェー、海賊船など、箱根エリアのさまざまな乗り物。施設は一見変わらないようでいて、毎年のように少しずつ変化しているという

2028年度には「新型ロマンスカー」

元箱根港からはバスで箱根湯本へ戻った。交通機関を乗り継いで箱根エリアをぐるりと回ったことになる。近年の「箱根の変化」に投じた投資金額は非公表とのことだが、2018年に小田急が発表した投資計画には、ケーブルカー車両は約7.8億円、早雲山駅は約24.1億円、導入予定だった新型ロープウェーは約15.5億円という記載がある。

近年の箱根エリアの変化について見てきたが、今後も2027年秋頃に「箱根ハイランドホテル」がリニューアルオープンを目指すほか、2028年度には箱根登山電車が100形の引退に合わせて新型車両を運行開始。さらに新型ロマンスカーの導入も控える。話題性は高い。

「毎年少しずつ」重ねられる投資は、一度行っただけでは味わいきれない新しい魅力を生み出し続けている。

箱根エリアでは標高が100m高くなるごとに気温が0.6度下がると言われる。芦ノ湖周辺は海抜724m。つまり、東京都心の平地と比べて気温がおよそ5度下がる計算だ。この夏、酷暑の都心を脱出して、涼しい芦ノ湖畔で箱根の未来について考えてみるのも悪くない。

【写真を見る】小田急の命脈「箱根」、ブランド維持への継続投資 日本人客も「1回行けば十分」ではもったいない理由(16枚)
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