なんと尊い存在でおられるのかと感動しました。全人生をかけて、国民のため、日本のために祈っておられるお姿でした。そして今上陛下についても、今回のオランダ・ベルギーへのご訪問に随行させていただき、改めてその思いを強くしました。
このようなお人柄、たたずまい、お振舞いのようなものは、並みの人間にできるものではありません。宮中で長い時間をかけて教育を受けてきた方でないと、身につくことはないのではないかと思います。
私が、皇族の方々がお通りになるときに45度に腰を折って敬礼し、お姿が見えなくなるまで頭を上げないのは、そういったご存在に対する私なりの心からの敬意を表そうとするものです。
日韓の近代史を受け止めなくてはいけない
――そういう意味では、本当の日本の伝統、歴史、そして日本という国のあり様について、改めて認識する必要があるということですね。
はい。日本の将来、アジアの将来のために、いま一度、歴史をきちんと直視すべきではないかと思っています。現下の北東アジア情勢において、日本と韓国は今以上に緊密に連携しなくては、中国や北朝鮮、あるいはロシアの脅威に対抗できない。
そのためには、われわれが日韓の近代史を受け止めなくてはなりません。戦前に同じく日本領土となった台湾との関係は極めて良好なのに、なぜ朝鮮半島は違うのか。それはそれぞれが背負う歴史が異なるからです。
日清戦争の結果、1895年の下関条約で日本に割譲された台湾は、清王朝から「化外の地」として扱われ、あちこちでマラリアが蔓延する、放置された島でした。そこに日本は近代をもたらしました。鉄道を敷き、上下水道を整備し、学校を建て、人々に教育をほどこしました。だから、台湾は日本のおかげで開化したと捉えられました。
一方で朝鮮は、当時の朝廷がいかに腐敗していようと、立派な独立国家でした。そこに対して日本は、善意ではあっただろうが「同一化」を求めた。「今から君たちは日本人だ」「望めば日本人の名前を名乗ることができる」「神社を拝みなさい」「日本語で話しなさい」と言われ、受け入れられるはずがなかった。
こういった歴史上の過ちを正面から認めて反省する必要があります。もちろん、私たちが直接やったことではないから、その意味で謝罪はできませんし、その立場にあるわけでもありません。
しかし、大日本帝国と日本国は連続する国家であり、日本国憲法も帝国憲法を改正する形で作ったものです。国家として連続している以上、日本国民であるわれわれは大日本帝国が何をやったのかについて、客観的に正しく認識すべきです。


※ログイン後、コメント入力が可能です。