東京も札幌も、数時間かかる移動時間に何をするか、事前に考えて杏さんに伝えたという。
「塾に通っている子が勉強する時間に移動することも多く、親は焦りました。日中の移動はタブレットで学習したり、休憩したりとあらかじめ何をするか決めておきました。空港の会議室を借りてオンライン授業を受けたこともあります」(竜也さん)
煮詰まった秋 第三者からの言葉に助けられた
秋からは通信教育に加え、早稲田アカデミーの学校対策オンライン講座に参加した。
「志望校対策としては良かったのですが、授業スピードが速く、課題量も多くすべてをこなしきれないときもありました。今思えば、私がもっと問題を取捨選択すればよかったと思います」(竜也さん)
中受することは夫婦で一致し、役割分担して取り組んだ佐々木さん夫婦だが、議論は毎月のように起きたという。
「お友達と遊びに行くときに、勉強があるから夫は3時間ぐらいで帰るよう言っていました。でも、私はもっと遊ばせてあげたかった。周囲に中受する子はいなく、遊ぶ時間や勉強量をめぐっては、よく議論になりました」(恵さん)
直前期には、杏さんが思春期にさしかかったこともあり、アドバイスを命令や干渉と受け止めることも。親子で煮詰まったときには、恵さんがストレス発散用に買ったサンドバッグが活躍した。
「勉強は補えても、相談相手や、同じ目標を持つ友達の存在など、オンラインでは埋めにくいものもありました」(竜也さん)
家庭で抱え込みすぎないように、竜也さんは、通信教育や塾の講師に学習方法や、進め方、受験スケジュールなどを相談した。
「相談ですべてが解決したわけではありません。でも、優先順位や模試の成績の受け止めを、第三者の言葉で整理してもらうことは、親子の気持ちを落ち着かせるうえで、役立ちました」

