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政治・経済・投資 #新競馬好きエコノミストの市場深読み劇場

「AI・半導体ブーム、日本株ブームはまだ続いている」と主張する人々へ、今は「リーマンショックとは違う形のバブル」が静かに崩壊している

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日本にも期待を寄せるエヌビディアのジェンスン・ファンCEO。日本株の調整は一時的で終わるのか(写真:ブルームバーグ)
  • 小幡 績 慶応義塾大学大学院教授
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これが現状である。だから、リーマンショックのようなバブル崩壊は起きない。しかし、違う形のバブル崩壊が起きる。それは、心理バブル崩壊である。

お気づきのように、今回の約15年間のバブルは、リーマンショックの反動で、リスク回避からバブルが始まったのである。中央銀行の量的緩和に守られているから安心であり、日銀トレード的なリスクレスの鞘抜きで儲けられるからソブリンバブルとなり、GAFAという安心な株に群がってバブルになり、FRBのインフレの見方に左右されずに投資できる、半導体バブルとなり、ドナルド・トランプ大統領の行動にも、イラン情勢にも左右されない(こちらは日替わりだし)AIバブルに、人々は安心な株価成長ストーリーを求めて、リスク回避として行動したのである。

つまり、今回の15年間の一連のバブルの根源は投資家のリスク回避姿勢なのである。寄らば大樹、という、臆病者たちの群がった先がバブルになったのと同時に、バブルになっているところがいちばん安心だから、バブルに後からでも皆がさらに群がったのである(これは、実は、「21世紀になって、バブル以外のいかなる投資も儲からなくなったのはなぜか?」(6月28日配信)の結論の趣旨と一貫している。

市場全体が一気に崩壊するリスクが高まっている

つまり、リスクを怖がったからバブルを作り、バブルに群がったのである。そして、前述の、現在が調整局面にすぎないという記事などは、これからは皆が、AIそのものから、AIに確実に必要で実需がある半導体へ移り、しかし、半導体も勝ち負けが出てくるから、それらを確実に利用して儲けられるプラットフォーマー、あるいは素材、あるいはそれをサービスに利用する、いったんは嫌われたSaaS、と周辺へ物色対象が広がるという。

この記事をよく見ればわかるように、とにかくよりリスクの低く見えるセクターへ逃げ回っている、ということだ。つまり、リスク回避でバブルを作り、そのバブルの崩壊におびえ、相対的にリスクの低いところへ皆で逃げ込み、より地味なバブルで満足するようになっている、ということだ。つまり、投資家たちのリスク許容度がさらに落ちてきているのである。

となれば、財務的なショック、銀行危機、核戦争などが起きなくとも、心理的な安全への渇望、リスク回避切望バブルがどの個別分野でも崩壊すれば、全体が一気に崩壊しうるのである。

今の乱高下局面は、まさに、これをボクシングのボディブローのように毎日行っているのである。乱高下しながら上がっていくのではなく、乱高下しながら、切り下がっている相場を見て、ヘロヘロに疲れ、含み益が含み損になるのに怯え、絶望するのに疲れ、心理的な完全な安全を求めて、ポジション整理に多くの投資家が向かう時が迫っている、いや、日々進捗しているのである(本編はここで終了です。この後は競馬好きの筆者が競馬論などを語ったり、週末のレースを予想するコーナーです。あらかじめご了承ください)。

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