しかし、市議会が伊勢丹松戸店の存続そのものに反対していたわけではない。売り場の借り上げ案が否決されるまでの経緯をたどると、議会が問題視した別の理由が見えてくる。遡って見ていこう。
②9カ月前、議会は全会一致で「応援する」と決めていた
閉店の2年前、2016年に三越伊勢丹ホールディングスが地方店の縮小・閉鎖を検討しているという報道が出た。対象には松戸店が含まれていた。
これを受けて松戸市が動く。同年10月17日付で、市は三越伊勢丹ホールディングス社長宛に「本市のポテンシャルと松戸駅周辺の活性化に向けた取り組み 伊勢丹松戸店への支援策」と題した文書を送付。市の交通利便性や購買力をアピールし、存続を求める内容だった。
11月4日には、市・伊勢丹松戸店・松戸商工会議所による「伊勢丹松戸店を核とした中心市街地活性化プロジェクト」の第1回会議が開かれている。
そして12月22日、市議会は「伊勢丹松戸店を支援する決議」を全会一致で可決。決議文は、同店を「松戸市のシンボル」「松戸の顔」と呼び、「オール松戸で取り組むことで、本市唯一の総合百貨店である伊勢丹松戸店を支援していく」と結んでいる。
このとき市長も、本会議で「本市に欠かせない象徴的な商業施設」「市民の皆様、関連団体、そして市議会議員の皆様にもお力添えをいただき、本市一丸となって支援していきたい」と答弁している。

