(3) 市場は“AIの第二幕”を織り込み始めている
“AIの第二幕”は、AIアプリケーションの商用化で、企業の本格導入により、AI PC・AIスマホ、AIエージェント、企業向けAIソフトウェアの領域が伸びる。
AIによる業務自動化(RPA)の次の波は、半導体だけでなく、ソフト・サービス企業にも利益が波及する段階であり、むしろ相場の裾野は広がる。
従って、キオクシアの高値から54%の調整は、AI相場の終焉ではなく、むしろ過熱感をそぎ落とす健全なプロセスにすぎない。AI投資の中心はメモリから計算資源へと移り、企業の基盤投資としてのAI需要はむしろ拡大している。市場はすでに“AI第二幕”の商用化フェーズを織り込み始めており、AI相場の上昇余地は、形を変えて大きくなっている。
日米の主要企業決算スタート、今までどおり「買い持ち戦略」で
前回も書いたように、筆者は4~6月期決算の数字が判明する8月中旬まで、かなり厳しい動きが続くと予想していた。その決算はいよいよ今週から始まる。
主な日米の注目企業をあげると、今週は主に米国企業にスポットライトが当たる。すなわち、21日はスリーエム、22日テスラ、アルファベット、IBM、23日インテル、AT&T、ハネウェル、日本ではディスコ、24日は、ベライゾン、アメリカン・エキスプレス。日本企業では信越化学工業等だ。
22日〜23日が当面のヤマ場となるが、グーグルのクラウドAI成長率は25%超を維持できるか、テスラのFSD(完全自動運転)に帯する収益化コメントはどうか、インテルのAI半導体(Gaudi3)の出荷状況はどうか、などが、今後の市場の趨勢を決めそうだ。
そして、日本株のヤマ場は次の週だ。28日スクリーンHD、29日アドバンテスト、30日東京エレクトロン、31日はいよいよキオクシアHD、さらに8月6日にはレーザーテック、SUMCO、そして筆者が注目するアドソル日進の決算がある。
もちろん、これらの決算のピークを過ぎて明らかになる、AI関連株以外の企業の業績も楽しみだ。それまでの押し目買いの好機には、今までどおり「バイ・アンド・ホールド(買い持ち)」で望みたい。銘柄によっては「バイ・アンド・フォゲット(買ってから、忘れてしまうくらい放置しておくこと)」でもいいと思っている。
(当記事は「会社四季報オンライン」にも掲載しています)

