その不正乗車を取り締まるのが検札係だ。国や都市によっては、私服で一般人に擬態し、ドアが閉まった瞬間に検札を開始する。悪意を持ってただ乗りをする人を逃がさないため、あえて制服ではなく、私服を着用して相手を油断させるのだ。
残念ながら、悪意を持ってただ乗りをしようという人は一定数存在する。実はヨーロッパにおいて、信用乗車方式が機能せずに乗務員による改札へ戻した例がある。オランダのアムステルダムは、早くから信用乗車方式を導入していたが、不正乗車があまりに多く、乗務員による運賃収受へ戻した。
不正乗車で捕まった人の言い分を調査すると、1回分の運賃と罰金を比較した場合、検札で捕まって支払う罰金額のほうがトータルで見れば安いので、わざわざチケットを買うのが馬鹿馬鹿しくなった、という意見が多かったのだ。例えば、罰金額が普通運賃の30倍だったとして、検札に引っかかるのが50回に1回なら、まとめて罰金を払ったほうがいい、というわけだ。
「知らなかった」でも罰金は徴収
不正乗車が見つかった場合、悪意のあるものであろうとなかろうと罰金は等しく徴収される。言い訳が通用すれば、悪意のある人も適当な嘘で言い逃れできてしまうからだ。意図せず不正乗車になってしまったとしても、ルールを知らなかった……は通用しないのだ。
罰金はその場で支払うか、手持ちがなければ1~2週間以内に銀行から振り込み、あるいは定期券売り場での支払いやネット決済もできる。最近では、検札係がタッチ決済の機械を持っていて、カード払いもできる都市も増えてきた。
後日支払いの場合、パスポートやIDを確認される。踏み倒しを逃がさないためで、外国人だから大丈夫などということはない。悪質な踏み倒しは、パスポートに犯罪履歴として記録され、次に入国した際に出入国管理で捕まることがある。EU圏内であれば各国で情報が共有されている。

