中国汽車工業協会の統計によると、26年上半期の自動車販売台数は輸出を含めても前年同期比21.1%減の992万1000台。国内販売に限ってみれば約40%減の101万6000台という近年まれにみる惨状だ。買い替え補助金や新エネルギー車の優遇税制の縮小が大きく響いている。こうした状況を中国メーカー各社は「外熱内冷(海外は好調だが国内は低迷)」と評している。
一方、業界団体である中国汽車流通協会乗用車市場情報聯席分会の崔東樹秘書長が取りまとめたデータによると、26年1~5月の中国の自動車輸出先上位3カ国はブラジル、ロシア、イギリスだった。
ブラジル向けは関税上げ前の駆け込み輸出
このうちブラジル向けは1~5月、前年同期比312%増の38万台に急増した。うち新エネルギー車は同300%増の28万9000台に達したが、これはブラジルの関税政策の変更によるところが大きい。
ブラジルは従来、新エネルギー車の輸入について関税を免除していたが、24年から段階的に関税を課しており、26年7月には税率をガソリン車と同水準の35%まで引き上げた。このため、中国の自動車メーカー各社は、税率引き上げ直前の上半期に駆け込みで輸出を急増させた。
関税政策の変更を受け、BYD、長城汽車(GWM)、長安汽車などの中国メーカーは、すでにブラジルで現地生産を開始している。現地生産拠点を持たないメーカーにとって先行きは厳しいといえる。
(財新記者:余聡)
※中国語原文の配信は7月9日

