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「中国経由のZoom禁止」「TikTok禁止」は序章に過ぎない…?大国が火花を散らす"AI覇権戦争"で起こりうる身近な影響

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AIと半導体のイメージ
国家戦略・企業戦略の中枢に位置づけられる「AIの役割」とは?(写真:coffeekai/PIXTA)

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今、世界ではAIを巡って大国と大企業が新時代の覇権争いを繰り広げています。大手企業のAI/IoTを中心とした新規技術開発・事業開発を支援する松田雄馬氏は、AI開発の主導権争いの実情と、その中での日本の行く末をどう見ているのでしょうか。松田氏の新著『AI覇権戦争』から一部抜粋、編集してお届けします。

2020年4月、Zoomは、中国サーバーを経由した通信を行っていることを公式に認めました[1]。これを受け、NASAやSpaceXはZoomの使用を全面禁止[2][3]。ニューヨーク市教育局も学校でのZoom利用を一時停止するなど、即座に警戒が強められました[4]。

同2020年8月、米国国防総省は、DJI等の中国製ドローンを政府調達から排除[5]。2022年10月、米国商務省は、中国向け先端半導体・AIチップの輸出規制を発表[6]。2023年2月、米国ホワイトハウスは、連邦政府機関に対して政府端末からTikTokを削除するよう指示[7]。2024年4月、米国議会は、中国製TikTokを全面禁止する法案を成立させました[8]。

米中間の対立の背景に「AI覇権戦争」

近年、加速する米中間の対立。この背景には、AI覇権国家を巡る争いがあります。いま、世界各国は、AIを国家戦略の中心に据える動きを見せています。

中国政府は、2017年に「次世代人工知能発展計画」を発表し、2030年までに中国を世界のAIイノベーションの中心とする目標を宣言しました[9]。そして、2年後の2019年に、米国政府は「米国AIイニシアチブ」を発表し、AIにおける世界的なリーダーシップを守り続けることを宣言しました[10]。

さらに、欧州でもAI規制の整備が進み[11]、中東でもAIを国家戦略の中心に据える政策が次々と発表されるなど[12][13]、世界各国が、ほぼ同時に国家戦略としてのAI政策を打ち出し始めました。日本もまた、「AI戦略2022」を発表しています[14][15]。

AIは確かに、現代を象徴する優れた技術です。しかしながら、デジタルテクノロジーの進歩が著しい昨今、AIだけが国家戦略の中枢を担うのは、どうしてなのでしょうか。

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