先輩ママたちから受け継がれるのは情報だけはない。保護者たちがボランティアで構築してきた”仕組み”も同様だ。
「SAPIXではマンスリーや組み分けテストの後には、必ず親が自己採点します。それを各学年で保護者が自主的に運営している『予想点サイト』に入力していくんです」
そのサイトに皆が点数を入力していくと予想平均点が出る。そこから自分の子がどのクラスに位置するかわかるようになるという。待てば塾が正確な採点をしてくれ、適宜判定もされるはずだが、それでも保護者たちはこの作業を行う。いわば自主的なPTA活動のようなものだ。
見えない横のつながりは強固
りえ太郎さんも、各校舎のαクラス(最上位クラス)の基準点に関するサイトを運営していたそうだ。
「SAPIXは大きな校舎だと、αだけで9クラスあるのに、小さい校舎だと2クラスしかなかったりするんです。そうすると『αの足切り(合格基準点)』は校舎によって甘いのか、厳しいのかわからない。受験は校舎単位で戦うわけではないので、校舎ではなく全国レベルで見た時どうなのかと知りたいわけです」
入力がまだの校舎があれば自身のブログで入力を呼びかけたり、他の方がリンクを貼って拡散してくれたりと、協力体制は万全だ。リアルな横のつながりはないが、見えない横のつながりは強固と言えるだろう。
そのため、自分の子どもの立ち位置が全国的に見てどうなのか、他校と比べてどうなのか客観視できるという。サピの保護者たちはとにかくデータに強い。それだけしっかり分析してきているからこそ、これから受験をする人たちにとって時系列でしなければいけないことや情報が、ギャグ漫画の中にも網羅されているわけだ。
「受験って、その一生懸命さに笑っちゃったりするんですよね。やってる時は全然面白くなくても、自分で面白くするんです」

