高齢の方は、加齢により、暑さやのどの渇きに対する感覚が鈍くなる傾向があります。さらに、もともと若い世代よりも身体の水分量が少ないことも熱中症になりやすい要因です。
そこで、環境省では下記などを推奨しています。
●高齢者は、暑さを感じにくいため、WBGT(暑さ指数)計や温湿度計などを用いて、室内温度を一定に保つ
●のどが渇かなくても、早め早めに水分や塩分を補給(※持病がある方は、水分や塩分の摂取量はかかりつけ医の指示に従う)
離れて暮らす子どもができる対策
暑い季節は始まったばかりです。
高齢の親を熱中症から守るためには、まず、熱中症の怖さをしっかり話して、理解してもらう必要があるでしょう。「エアコンをつけろ!」と怒り口調で言うと、「自分のことは自分がいちばんわかっている」と反撃されることがあるので冷静に。
温度・湿度が見やすく表示される時計を実家の居間に置き、電話をかけるたびに、「いまの温度は?湿度は?」と聞き、視覚的に暑さを実感してもらったうえで、エアコンのこと、水分補給のことを繰り返し話している、という人もいます。
遠隔操作のできるスマートリモコンを上手に活用しているケースもあります。「室温が28度を超えたら冷房を入れる」などの自動化機能も使えます。ただし、親とのコミュニケーションを怠ると、Bさんのケースのようにうまくいかないことも。事前に親としっかり話し合うことが必要でしょう。
ただ、親に認知症がある場合は、話し合いだけでは不十分でしょう。暑くても「水」「冷房」「涼しい服」などの思考に至らないことがあるためです。暑くても、冬物のセーターを着こむようなケースもみられます。
どうしても、対策が難しい場合は、施設入居も選択肢かもしれません。なかには、介護老人保健施設を「越夏」「越冬」で利用する人もいます。
この夏帰省したら、親の熱中症対策にぬかりがないか、確認を。エアコンのフィルター掃除も行いましょう。気がかりなことがあれば話し合い、場合によっては、専門家に相談を。介護保険を利用していない場合は、地元の地域包括支援センターに、利用している場合は、担当のケアマネジャーにより良い対策がないか聞いてみましょう。かかりつけ医がいる場合は、医師から熱中症について親に話してもらうと、子が言うより納得するケースがあります。
そして、特に遠方の場合は、緊急時に自分に代わって親の様子を覗いてくれる人の心積もりを。Aさんのように、合鍵を渡してお願いしておけると安心です。

