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キャリア・教育

「道徳の教科化を思い出した」、小中学校の"情報教育"が大幅拡充へ "新設"は重い?授業時数は増えないというけれど…

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小学校のパソコンを使った授業
総授業時数を増やさずに情報教育を新設するが学校の負担は増えるという(写真:マハロ / PIXTA )
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内容を本当に減らせるかについても、「各教科の部分最適」という壁がある。国語の専門家は国語を、算数の専門家は算数を重要だと考える。それ自体は当然である。

しかし車づくりに例えれば、エンジン担当は最高のエンジンを、タイヤ担当は最高のタイヤを、ボディ担当は最高強度のボディを求める。全部を積み上げれば、重すぎて走れない車ができる。

各教科の最適解を集めても、教育課程全体の最適解にはならない。全体を見て「この削減では足りない」と差し戻す統括機能が必要である。

学校の裁量も、与えるだけでは機能しない。調整授業時数制度を使うには、どの教科をどこまで調整し、生まれた時間を何に充てるのか、学校全体で合意をつくる必要がある。年間指導計画と時間割を組み直し、教職員、教育委員会、保護者にも説明しなければならない。裁量そのものが、新しい調整業務を生むのである。

学校には「昨年はやっていた」「隣のクラスでは扱っている」「近隣校より学習量が少ないのではないか」という比較圧力もある。時数を減らした学校だけが、学力が下がったと受け取られるリスクを負う。

制度として可能になることと、現場で実際に行われることは違う。学校は「自由にしてよい」と言われるほど、かえって不自由になることがある。

裁量を与えるだけでは足りない。国や教育委員会が複数の標準モデルや共通の説明資料を示し、学校が違いを選んだとき、その判断を守る仕組みが必要だ。権限だけを渡し、失敗の責任を現場に残すなら、裁量は機能しない。

動画や研修を用意すれば、授業は成立するのか

もう1つの問題は、誰が教えるのかである。文科省が26年6月に公表した調査によれば、25年度に中学校の技術分野を担当した教員9649人のうち、免許外教科担任は1863人、臨時免許状による担当は543人だった。合わせると約4人に1人になる。

文科省も28年度までの解消を掲げ、免許取得の促進、外部人材の活用、複数校指導、遠隔授業、支援スタッフの配置などを進めようとしている。必要な対策であり、実現を期待したい。

しかし現在の技術分野でさえ専門的な指導体制を確保できていない地域がある中、内容を拡充するなら、誰が授業を担うのかまで示す必要がある。

国が教材や研修動画を整えることにも意味がある。準備の負担を減らし、全国の教員が一定水準の教材にアクセスできるからだ。だが、動画教材を用意することと、授業が成立することは同じではない。研修の機会を設けることと、教師が学ぶ時間を確保し、実際に授業を変えられることも別である。

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