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キャリア・教育

「問題難しすぎ」「学校の序列化」「過度なテスト対策」と批判が多い《全国学力・学習状況調査》、それでもやるべき理由とは?

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テスト
文科省「全国学力・学習状況調査」は以前から批判が多い(写真:IYO/PIXTA)
  • 庄子 寛之 ベネッセ教育総合研究所 教育イノベーションセンター 主席研究員
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確かに言いたいことはわかります。実際、学調の問題は、多くの小学校で日常的に行われている教材会社作成のテスト(いわゆるカラーテスト)よりも難しく作られており、長い文章を読み、必要な情報を探し出し、限られた時間の中で答えを導かなければなりません。慣れていない児童生徒にはかなり難しい問題のため、できずに落ち込ませるだけのテストになってしまう一面も考えられます。

しかし、私は今の時代だからこそ、このような問題を全国一斉で行う価値があると考えます。AI時代は、制限時間内に多くの難易度の高い問題に取り組む意味が以前にも増して大きくなっているのではないでしょうか。

必要なのは「これはAIに任せる」判断力

生成AIの登場によって、多くのことをAIが代わりに行ってくれるようになりました。文章を書いてくれる。計算してくれる。要約してくれる。アイデアを提案してくれる――。

こうした変化を見ると、「これからは知識を覚えたり、問題を解いたりする力は必要なくなるのでは?」という意見が出るのも致し方ありません。

しかし、現実はそう単純ではありません。簡単な計算なら自分で解いたほうが速く解けることも多いです。自分の専門分野なら、自分で考えたほうが質の高い答えが出せることもあります。一方で、自分が苦手な分野や時間のかかる作業は、AIに任せたほうがずっと効率的です。つまり、AI時代に必要なのは、「これは自分で解決する。これはAIに任せる」と判断する力です。

ところが、現状はそうした自律的な判断力が育っているとはいいがたい状況にあります。ベネッセと東大の調査では、15年と25年を比較すると小中高生の家庭での学習時間は約20%減、小中学生は宿題以外の学習時間がゼロの子も増えて25年は約4割に上り、判断力の土台となる主体的な学びに課題があるといわざるをえません。学習意欲も年々低下し、「先生や親にしかられたくないから勉強する」などの他律的な学習動機が増加傾向となっています。

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