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AIが相談相手になってくれる時代、人とのコミュニケーションには何が求められているのでしょうか。
先日あるテレビ番組で、寝たきりになった夫の点滴を外すべきか否かをAIに相談しながら、その最期を看取った女性の話が放送されていました。
女性はAIのことを「AIさん」と呼び、その答えに背中を押されながらご家族や医師と向き合い、夫を安らかな眠りへと導いていったのでした。
このエピソードが印象的だったのは、AIが答えを出したからではなく、AIとの対話をきっかけに、女性が家族や医師との対話を重ねた点でした。「AI」と「人」、その双方とのコミュニケーションが大切にされていました。
ChatGPT、Claude、Geminiなど生成AIが普及した今、AIとのコミュニケーションもさることながら、人と人とのコミュニケーションや、人間の身体を通じた営みが改めて大切にされ始めているように感じます。
AIは情報を整理したり、一歩を踏み出したりする後押しをしてくれます。その後、私たちは目の前の人と向き合いながら、自分の考えを伝え、相手の考えを受け止めながら、人とのコミュニケーションによって前に進むことができます。
AIが人と関わるために背中を押してくれる時代だからこそ、筆者が注目しているのが、「人類学」を活用したコミュニケーションです。
人との濃密なコミュニケーションを続けてきた学問がある
人類学(特に文化人類学)とは、自分とは異なる文化や習慣の中で生活をする人々を研究する学問です。
文化も生活もまったく違う人々と寝食を共にし、その人たちが生きる現場でその人たちの考え方を理解する。これが人類学です。
人類学の研究を行うためには、違う文化や考えを持った人との濃密なコミュニケーションが必要になります。AIが普及する時代に、多くの人が苦手意識を感じるかもしれない違う考えを持った人とのコミュニケーションの方法を、人類学が教えてくれると考えています。
ここでは、「生成AIと人類学のコミュニケーション」を比較しながら、人類学のコミュニケーションの特徴をご紹介します。


