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テクノロジーが支えるW杯の舞台裏、AI審判や戦術分析はサッカーをどこまで進化させたのか

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7月3日(現地時間)にアメリカ・マイアミで開催された「アルゼンチン対カーボベルデ」戦のスタジアム内(写真:筆者撮影)
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が、この場所は自由に足を踏み入れられるところではない。今回の取材でも、中に入る人数は厳格に定められ、内部での撮影・録画・録音は禁止。持参したスマートフォンは預けることを求められ、PCも使用できない。記事内で使っているTCC・TOCの写真は、すべてFIFA(国際サッカー連盟)提供によるものだ。

セキュリティが厳格であるのは、W杯の運営そのものを握る、極めて重要な施設だからでもある。

W杯を支える「テクノロジー・コマンドセンター」の巨大ディスプレイ(写真提供:FIFA)

ここでW杯を運営するために必要なものがすべてやり取りされている

今回のW杯は、3カ国16の都市、4つのタイムゾーンという、広大な領域で開催される。これまでの大会に比べ2倍以上の規模となる。各地域の間では大量の情報がやり取りされている。試合の映像はもちろん、各スタジアムのピッチ状況や会場への観客の入場状況、VAR(Video Assistant Referee、映像判定)の情報など、W杯を運営するために必要なものがすべてやり取りされている、と言っていい。

TOCではスタジアムやボランティア拠点・記者会見場・関係者の宿泊施設など、それぞれの会場に関する情報をすべて管理する。TCCがネットワークを管理する施設だとすれば、TOCは現場を管理する施設といえる。

W杯を運営する「トーナメント・オペレーションセンター」(写真提供:FIFA)

言うまでもなく、どちらもトラブルは許されない。

W杯を運営するFIFAでテクノロジー・ディレクターを務めるナチョ・フレスコ氏は「数えきれない関係者がいる。それだけでなく、観戦チケットを持つすべての人がこのシステムを使っている。PCの故障からサイバーテロまで、あらゆるトラブルに対処しており、幸いなことに、なんの被害も起きていない。今後も、なにも起こらないことを願っている」と話す。

W杯を狙ったサイバー攻撃だけでも「1日あたり、3億件から5億件ある」とフレスコ氏は言う。

「前回のカタール大会では、合計110億件の攻撃があった。今回は大会期間も長く、地政学的な緊張も高まっているので、これを上回る回数の攻撃になるだろう」とフレスコ氏は予測している。耐障害性を重視したシステムになっており、「可用性は99.999%を維持している」(フレスコ氏)という。

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