アプリの振る舞いとしてはiPhone向けのままだが、表示領域が広がったときだけ、サイドバー、複数カラム、拡張ツールバーのようなiPad的なUI要素が現れる。
既存のiPhoneアプリ資産を壊さず、iPadとの境界も乱暴に崩さない。だが、広い画面を使う意味はスムーズに用意する。アップルが目指すのは、カテゴリーの混乱ではなく、連続性のある拡張を選択しているように思える。
リリース初日に、どんな体験が待っているか?
折りたたみスマートフォンの難しさは、ハードウェアの完成度だけではない。
先述の通り、Android陣営ではすでに複数の折りたたみスマートフォンを市場に投入している。実際にSamsung Galaxy Z Fold 7などを使ってみると、折りたたみの広い画面の生かし方も合理的で納得感がある。
しかし、折りたたみ端末の価値は、開いたときに何ができるかで決まる。
大画面になってもアプリが単に引き伸ばされるだけなら、重量、厚みを正当化するのは難しい。そしてなにより、おそらく残念ながら、価格は大きく上昇することになる。
そのため、アップルがこの市場に入るなら、初日から「開く理由」を示さなければならない。
おそらく、折りたたみiPhoneの本質は、折りたためることではないだろう。より抽象的に言えば、iPhoneの画面が1つの固定された長方形ではなくなる、ということだ。
閉じる、開く、広げる、狭める。表示領域が変わっても、アプリ体験が破綻せず、むしろ利用シーンにあわせた使い勝手を提供する。
その基盤を、アップルはWWDC26で開発者に示していた。

