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「打倒大戸屋?」「ハンバーガーの次の柱は玄米定食?」…モスが静かに出店「玄米と小鉢の定食屋」の狙いと魅力

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「玄米食堂あえん」の店名の横に、モスフードサービスのロゴが添えられている
「玄米食堂あえん」の店名の横に、モスフードサービスのロゴが添えられている(写真:筆者撮影)
  • 鈴木 恵美 外食・小売に強いプロ広報/初代プレスリリースエバンジェリスト
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白和え、ごま和え、ひじきの煮物。こうした副菜を、自宅で一度にそろえるのは、かなり手間がかかる。それが、駅前で、注文から6分で出てくる。味は濃すぎず、量も満足できる。からあげは、やや重く感じたが全体としては食べたあとは心地よい満腹感だった。

価格だけ見れば、決して安いとは言えない。とはいえ、魚も野菜も小鉢も玄米も一度に食べられる内容を思えば、1390円は納得できる。特別な日のごちそうではない。かといって、手早く腹を満たすだけのファストフードでもない。その中間に、この定食はある。

千葉県産コシヒカリ玄米に白米を独自ブレンドした「二八玄米」(写真:筆者撮影)
里山定食に付くみそ汁。定食全体の満足感を支える(写真:筆者撮影)
竹ざるに並んだ7つの小鉢。からあげ、魚、玉子焼き、冷奴、ひじきの煮物など、一度にこれだけの品数が並ぶのは外食ならではだ(写真:筆者撮影)

実際の使われ方も、それを裏づけていた。隣の席に居合わせた年配の女性は、一日おきほどの頻度で通っているという。ただ、毎回この里山定食を頼むわけではない。1390円の定食を毎日となると、さすがに重い。そこでこの女性は、ごはんとみそ汁だけを単品で頼み、その日の気分で小鉢やおかずを一品足す。ときには、紫蘇のソーダを添える。「そうすれば、よく来られる」と話していた。

定食一式で1390円と見ると安くはないが、玄米ごはんとみそ汁を軸に、好きなものを組み合わせれば、価格は自分で調整できる。一食を食べきる店としてだけでなく、日々の食事を組み立てる場所として、この店はこの女性の生活に入っていた。

単品で注文したのは食感が玄米に合うとメニュー表に書かれていた「あえんの納豆」。北海道産ユキシズカ大豆を使用している(写真:筆者撮影)
納豆には、玄米食堂あえんおすすめの食べ方を説明するカードも添えられていた(写真:筆者撮影)
単品メニューで気になったのは、赤魚のゆずみそ煮。自宅でサッと作れないけど魚が食べたい時にうれしい(写真:筆者撮影)

夕方の店内には、1人で訪れた女性、会社帰りらしい男性、買い物帰りのシニア夫婦、若い女性の2人連れがいた。満席ではないが、客足は少しずつ続いている。少なくともこの時間帯には、急ぐでもなく、構えるでもなく、日常の一食をとる空気があった。

本業が強いからこそ、別の食事需要を取りにいく

モスフードサービスの本業は、足元で好調だ。26年3月期の国内モスバーガー事業は、既存店売上高が109.0%、既存店客数が106.3%、既存店客単価が102.5%だった。値上げによる客単価の上昇だけでなく、客数も前年を上回っている。

(画像:モスフードサービス2026年3月期 決算短信より)
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