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「高齢社員はお荷物」が古い常識である《科学的理由》 日本のシニア層が確実に若返っていることを証明する数々のデータ

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エクササイズするシニアの男性と女性のポートレート 後ろ姿
日本のシニア層が確実に若返っていることはデータが示しています(写真:siro46/PIXTA)
  • 山崎 俊輔 リタイアメント・アドバイザー/AFP
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OECD(経済協力開発機構)の「国際成人力調査(PIAAC)」(2012年)によれば、認知能力(読解力・数的思考力等)は20歳代後半から30歳代前半でピークを迎える。

そして、その後は加齢に伴いゆるやかに低下する傾向が明らかになっている。例えば55~65歳のグループは、25~34歳のグループと比べて1割ほど低いスコアとなる。

出所:山崎俊輔『RETIRE SHIFT(リタイア・シフト)』

とはいえ、1割だとしたら「思ったより下がらないな」という印象を受けるのではないだろうか。実は3割も4割もスコアが落ちるわけではないのだ。

また、日本人の認知能力はOECD平均を全世代で大きく上回っている。数的思考力のOECD平均のピーク(25~34歳:284.6)と、日本人の55~65歳のスコア(273.2)はほぼ遜色がない。

日本では老齢期だからと能力ダウンを指摘されたとしても、実はグローバル的には十分に価値のある能力を有しているのだ。

加えて、加齢によって低下する能力と、それほど低下しない能力があることが、最近の脳科学の研究で分かっている。

例えば記憶力は加齢によって低下する。作業記憶(ワーキングメモリ)、エピソード記憶(体験の記憶)なども加齢の影響が大きいとされる。情報処理のスピードもやはり50歳代以降で低下する傾向があるそうだ。

一方で、知識力については70歳頃まで上昇を続け、その後も急激に下がるのではなく、ゆるやかに低下するという調査もある。

また、言語能力についても60歳代にピークに達し、その後はゆるやかに低下するという。これらは加齢の影響を受けにくいと考えられているようだ。

確かに認知能力の衰えと認知症の発症などが高齢期の課題ではあるものの、「65歳になったらもう会社にとっては戦力外」と考えるのは大間違いなのだ。

現役同等の能力で70歳代後半を迎える

団塊世代がリタイア年齢に入り始めた頃、65歳で働いている人は体力的にはまったく通用せず、「この人はなぜ引退しないのか」という印象を周囲に与えたものだ。法律の要請で「仕方なく」65歳まで雇ったというのが企業の本音だったかもしれない。

しかし、時代は変わった。私たち自身の肉体が健康で長生きになった。現役時代の体力や能力を残したまま70歳代後半を迎えるようになってきたのだ。

だからこそ「リタイア・シフト」がわが国に到来するのである。

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