コロナ後の需給構造の変化により、国内航空は危機的な状況ーー。
国土交通省が設置した「国内航空のあり方に関する有識者会議」は、5月末に出した最終報告書の冒頭をこのような厳しい文言で始めた。国内主要6社の国内線事業はコロナ禍前の2018年と比べてそれ以上の水準まで回復しているものの、整備費や燃油費の高騰が重荷になり実施的な赤字に陥っているという指摘だ。
各社は空港使用料の減免や航空機燃料税の免減でかろうじて利益を確保している。3月以降は中東情勢の悪化により燃料費が上昇した。国内線といえども世界情勢を受けたコスト増がリスクであり続けており、危機が隣り合わせであることを改めて示した。
国内線は儲からない構造
国内航空が儲からないのはもはや構造的な問題だ。世界的なインフレや、コロナ禍によるサプライチェーンの混乱で航空機部品の価格は上昇。これらに加えて近年急速に進む円安も追い打ちをかけている。航空事業に関わる多くの費用がドル建ての一方、運賃は円建てであることが多いからだ。
ところが事業コストが上がり続けているにもかかわらず、運賃はほとんど上がっていない。
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