前編では、岡崎が全国有数の商業集積地となりながら、市民は百貨店よりスーパーを選び、やがて百貨店が姿を消した経緯を追った。
第一市街地再開発組合の事業費は、当時の金額で76億3000万円に及んだ。後から見れば、身の丈に合わない再開発にも映る。しかし当時の資料を読むと、商店主たちは百貨店を誘致したかったのではなく、「街の未来」を守ろうとしていたことがわかる。
西三河屈指の商業集積だった康生地区
岡崎市の中心部・康生(こうせい)地区と東岡崎駅前には、かつて松坂屋を核テナントとする「レオ」をはじめ、「シビコ」「セルビ」「サンリバー」、岡ビル百貨店、ユニーなど大型商業施設が集まっていた。地方都市としては異例の商業集積地だった。
だが、再開発を担った理事長の証言を読むと、その商業集積は最初から目指した姿ではなかったことがわかる。

