日本の自動車会社は何社かと聞かれたとき、すぐに思い浮かぶのはトヨタやホンダをはじめとする5〜6社ではないだろうか。実際のところ、業界団体である日本自動車工業会(JAMA)に加入している日本の自動車メーカーはわずか14社なのだそうだ。
5次や6次は、たとえば1種類のネジだけをつくって収めているような、社員5人程度の町工場などだ。それらを含めた会社の数は膨大で、他にも販売や整備、レンタカーなどの関連サービスの会社も山のように存在する。
このようなピラミッド構造は日本独自のものではなく、どこの国でもだいたい同じであるようだ。
たくさんの人たちの仕事や生活がかかっている
もともとは自動車メーカーが、ネジ1本を含むすべてを自社でつくっていた。しかしそれでは、従業員数も部署数も多くなりすぎて非効率的である。そのため本社から部品製造部門を切り離し、ある程度まとめて納めてくれる会社から部品を購入するというスタイルが一般的になっていったのである。
自動車は、日本を支える基幹産業であるといわれる。
自動車の製造品出荷額は約70兆円で、製造業では電気機器などを抑えていちばん多く、輸出額も約22兆円と全体の2割を占める。それだけ人の手がかかっているわけで、言い換えれば“たくさんの人たちの仕事や生活がかかった産業”であるということだ。
もしそんな産業が傾いたとしたら、日本経済に悪影響を及ぼすことは確実。だからこそ政府は、なんとかトランプ関税を抑えようと必死になっているわけである。

