即時快楽の誘惑とは、つまり「今、やっていることよりも楽しそうなこと」が、ふいにやってくるということ。ひとたび意識がそちらに全シフトして、ワクワクと胸躍ってしまったら、もう戻ってこられない。そうなる前に、「今、ここ」と唱える。それだけで、目の前のタスクから即時快楽へと方向転換しかけている自分の意識を、サッと引き戻すことができるのだ。
「断る勇気」よりも「断る言葉」
ここで、外側から聞こえてくる“悪魔のささやき”に効果的な技も紹介しておこう。
オフィスでタスクに取り組んでいると、ふいに上司や同僚から声をかけられることがある。「ランチに行かない?」「どう? 今から軽く飲みに行かない?」といったお誘いを受けると、タスクの真っ最中でも一瞬で意識が誘惑へシフトして、「はい、行きます!」と即答してしまう。よくあることではないだろうか。
こうなると、後悔先に立たず。翌日には「誘惑に負けた昨日の自分」を恨みながら、やり残したタスクを終わらせるところから始める羽目になるだろう。前日から持ち越しているぶん、その日の計画は順繰りに後ろ倒しになってしまう。
いくら「1日3タスク」ルールで計画を立てているとはいえ、暇なわけではない。やり残したことを終わらせるために「余白」を使い果たした挙げ句、その日のタスクを完遂できずに、また翌日に持ち越すことになる危険すらある。
そんな事態を未然に防ぐには、外側からの悪魔のささやきを断たなくてはいけない。
特に上司や同僚の誘いを断るのは勇気がいることだが、ここで気合と根性を持ち出すのは負け戦になる公算大。やはり精神論ではなく、仕組みが必要。すなわち、自分のなかで断る「理由」や「言葉」を決めておくといいだろう。
「めちゃくちゃ行きたいんですけど、今日はこれを終わらせないと……。また今度、誘ってください!」
「今日は、荷物の受け取りがあるんで、〇時に家に帰っておかないとマズいんです」
「うわー、残念。今、実家から親が来てまして、夜ご飯を一緒に食べることに……」
など、「断り方のテンプレ」を、いくつかストックしておくのだ。

