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「修羅場がなくても、本気スイッチは入れられる」守屋淳×田久保善彦対談(後編)心が折れない「志」と「胆力」の磨き方

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守屋淳氏、田久保善彦氏
後編は乱世を生き抜くための「胆力」と「志」について語る(撮影:尾形文繁)
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守屋:明治維新はある種の乱世で、そうせざるを得なかったのだと思います。平時と乱世の違いは、過去の経験則が通用するのか、しないのかに尽きます。国際情勢にしろ、AIの進展にしろ、10年前には想像もつかなかった状況になっています。明治もまさにそうで、昔と同じことをするのでは通用しないから、自分で新しいものを作る、ないしは、新しいものを目指すほかなかった。

田久保:それは現代にも通ずるところがある一方で、今の変化は明治時代ほど社会システムが抜本的に変わったわけではない。AIは進展していますが、その他はそれほどでもない気もします。

田久保善彦。慶應義塾大学理工学部卒業、学士(工学)、修士(工学)、博士(学術)。スイスIMDPEDコース修了。株式会社三菱総合研究所を経て、現在グロービス経営大学院 特任副学長 教授。藤田医科大学 医学部 客員教授。大和大学特任教授。複数の上場企業、スタートアップ企業社外取締役、顧問、社団法人理事、財団法人評議員等も務める。元経済同友会幹事。著書に『ビジネス数字力を鍛える』、『社内を動かす力』(ダイヤモンド社)、共著に『志を育てる(増補改訂版)』、『グロービス流 キャリアをつくる技術と戦略』、『創業三〇〇年の長寿企業はなぜ栄え続けるのか』、『ファミリービジネスの教科書』(東洋経済新報社)、他多数(撮影:尾形文繁)

守屋:面白いのは、明治時代は今と比べて、ものすごいアドバンテージがあったことです。石炭と銅が日本でざくざく取れて、三菱は高島炭鉱、三井は三池炭鉱、住友は別子銅山と、三大財閥が燃料や資源をしっかりと押さえていました。そういう有利な条件があったから、ここまで近代化ができた気がします。

田久保:人間の戦争はほとんどが水とエネルギーの取り合いですよね。そういう条件が揃っていたところは、確かにそうかもしれませんね。ただ、明治の大変な状況に直面した中で頑張れたという事実や、そういう先輩たちの生き様は、みなさんにぜひ知ってもらいたいと思います。ストーリーとしても面白いので、講師仲間の読書会でもこの本を使わせていただく予定です。

守屋:ありがとうございます。当時の人は面白いキャラが多いですよね。それから「イントレプレナー」の重要性もすごく上がっているとも思います。両利きの経営で探索的な新しいものを出すことができないと、今ある事業が突然死する可能性すらありますから。激動の時代を恐れることなく、昨日の自分を少しずつ超えながら新たな一歩を踏み出す姿勢こそが、これからの未来を生き抜き、新しい価値を生み出す原動力となるのではないでしょうか 。

(構成:渡部典子)

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