ある小学校の3年生の教室。朝の会が始まる直前、教室の隅でフードを深くかぶり、机に突っ伏している男の子がいる。担任が声をかけても反応は薄い。周囲の子どもたちは心配そうに見つめるが、どう接してよいかわからず戸惑っている。
別の席では、タブレットを開いたまま授業の準備に入れない子がいる。画面の切り替えが苦手で、毎朝のルーティンがうまく切り替わらないのだ。また、休み時間にはある友達に固執して毎日のようにからかい、トラブルになる子もいる。
登校と同時に不調を訴えて保健室に行き、午前中いっぱいベッドで眠る子も。尋ねてみると、深夜遅くまで動画サイトを視聴していたという。こうした光景は、いまや特別なものではない。
今、教室で起きている「変化」
文科省の調査では、通常学級に在籍する児童生徒のうち「学習面又は行動面で著しい困難を示す子供」は小学校では10.4%、中学校では5.6%である。中学校で状況が改善されたのではない、「不登校」が小学校では2.1%であるのに対し、中学校では6.7%に上るからである。
しかし、現場の体感は数字以上だ。「授業に集中できない」「友達との距離感がつかめない」「刺激に敏感で教室にいられない」「SNSの友人グループのトラブルから学校に来られなくなる」など、子どもたちのニーズは多様化している。

