こうした背景から、FOIPは当初、日本外交の「戦略」として位置付けられた。中国を明示的に「仮想敵」に据えたわけではないものの、東南アジアやアフリカに触手を伸ばす中国を暗に牽制する意図があることは明らかであった。しかし、東南アジアが日米と中国の板挟みを懸念するようになり、FOIPはその後、軍事や安全保障の要素が脱色された「構想」として位置付けられることとなった。
FOIPが3本柱から4本柱へ具体化
FOIPは、発表当初こそ曖昧模糊としていたが、その後は中核となる柱が設けられ、具体的な取組が示されるようになった。18年1月22日、国会の外交演説において、当時の河野太郎外務大臣は、FOIPの3本柱として、次の3つを挙げた。
②経済的繁栄の追求
③平和と安定の確保
誤解を恐れず言えば、これらは、次のように単純化することができる。
この記事は会員限定です
残り 2493文字

