商品開発はマーケティングと商品開発が連携し、密にコミュニケーションを取りながら進める。実は行定氏は大のフラペチーノファンで、かつては1日4杯飲んでいたほどのヘビーユーザーだった。
開発チーム内でも「一番飲んでいる」というのが自慢だそうだ。
そんな同氏が大切にしているのが、飲んでいる間にどのような体験ができるかだという。商品開発会議での試飲では、飲んでいる途中の味の変化や飲み切った後の余韻に至るまで、顧客が巡るストーリーを評価し、商品の是非を判断している。
30年キャンペーンの詳細
30周年キャンペーンの第1弾として企画された「THE STAR フラペチーノ」の出発点は、客のフラペチーノ体験を共有しながら一緒に祝いたいという思いだったそうだ。パートナーにアンケートをとって人気商品を徹底的にリサーチ。今の技術を使えばもっと面白くなりそうな商品、また、ファンと当時の思い出を共有できる商品を選定した。
その一例が、「THE フラペチーノ of コーヒー ジェリー」だ。08年に販売されたもので、SNSでは「懐かしい」などの投稿もあふれていたそうだ。
またフラペチーノ戦略において興味深いのは、価格設定は原価を積み上げてくる方式ではなく、客に満足してもらえる価値を見越して設定されている点だ。そのため、今回の30周年キャンペーンで発売された商品の中には、実は原価が高い商品もある。例えばメロン果肉が過去最大に増量された「THE フラペチーノ of メロン of メロン」は、原価の観点から見ても、顧客にとってコストパフォーマンスが良い贅沢な一杯に仕上がった。
「今回のキャンペーンでは、われわれの想像以上に大きな反響をいただき、お客様のフラペチーノへの愛を感じることができた。フラペチーノはブランドの入り口になる商品。今後も新しい提案を繰り返しながら前向きな進化を目指していく」
期間限定商品が販売戦略として欠かせない日本の市場で、独自の進化を遂げてきたフラペチーノ。味と体験価値で客を満足させ続ける挑戦に終わりはなさそうだ。

