別の事例も見てみましょう。たとえば、「あなたがこうした仕事を任された場合、どのように取り組みますか?」といった、仕事の進め方についての質問。「取り組む前に必ず優先順位付けをし、高いものから手をつける」「まず5分だけ着手して全体を把握する」「大まかでもまずは計画を立てて、以後はPDCAサイクルを回す」等々、ミドル世代なら「あるある」と感じられるこうした回答がありますよね? 面接官はこうした回答を元に、どんどん深掘りしてきます。
この質問をAIに投げて回答案を求めたとしましょう。「逆算による徹底したスケジュール管理を実行します」と回答しました。深掘りすると、「常に最終納期からタスクを細分化し、不測の事態に備えて10%のバッファを設けることを習慣にしています」という具体的な内容が出てきます。
ミドル世代ならではの視点で、自分の言葉で語る
一見するとカッコよい回答ですね。ただし、「ずっと変わらないルーティンワークなら良いものの、先行き不透明の今、逆算してタスクを割り出して10%の余裕を持たせるなど、そもそも可能なのか?」「10%って、どこから算出してきたのか?」等々、ミドル世代なら疑問視する人は多いのではないでしょうか?
その他、もっとAIに聞くと、「ロジックと感性の2軸でドライブ」や「アンラーニング(成功体験の棄却)を習慣化」といったカッコいい言葉が、湯水のごとく沸いてきます。前項で触れたように、普段から自然とこういった言葉が出ていて、面接官を納得させる解説ができる人はかまいませんが、まずもって無理でしょう。
「『ロジックと感性の2軸でドライブ』 ということですが、具体的にそのやり方を実践して、成果を生み出した経験を教えてください」と質問され、何とか回答するものの、「それ、2軸になっていませんけど? ドライブもかかっていませんよね?」と突っ込まれて終わりです。
「アンラーニング(成功体験の棄却)を習慣化」も、某著名経営者の書籍を真似たのかもしれませんが、「なぜ捨て去る必要があるのですか? 小さくても成功体験の積み重ねが自信につながり、次への活力となるのでは?」と聞かれたら、どう回答しましょう。
繰り返しになりますが、面接官はカッコよい回答を求めているわけではありません。あなたの言葉できちんと語るべきなのです。


