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自民党から「正論」が消えたのはなぜか? "異端者"村上誠一郎議員が吐露した「憂国」の底流にあるヤバすぎる問題

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村上誠一郎
SNSの政治的悪用が目立つ昨今の選挙。村上誠一郎前総務相が語った憂国の思いとは?(撮影:今井康一)
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私が総務相在任中に行われた24年の衆院選と25年の参院選では、プラットフォーム事業者に対して偽・誤情報等に適切に対応するよう要請しました。また、昨年1月から国民のリテラシー向上に向けて官民の幅広い関係者による取り組みを推進する「デジタル・ポジティブ・アクション」というプロジェクトを始めました。

加えて、自民党や中道改革連合など与野党で構成される「選挙運動に関する各党協議会」でも、偽・誤情報対策についての議論が行われていると承知しており、大いに期待しているところです。

「勝ちさえすれば何でもいい」という風潮

――しかし、ネットでのデマやフェイクニュースはなかなかなくならない。かえって深刻化しているようにさえ思えます。しかも、政治がそれを利用しようという傾向すら見られます。

確かに、私が衆院選で初当選した40年前と今とでは、ずいぶん政治の風景が変わりました。当時も意見の対立はありましたが、みんなが遠慮なく自由に議論できた。そして、間違いだと気づけば、潔く訂正していました。

ところが現在は、そういうことすら行えない雰囲気です。自民党内で忌憚なく発言しているのは、岩屋毅さんや私をはじめとした限られた少数ではないでしょうか。そういえば、岩屋さんも今年2月の衆院選でずいぶんひどいデマやフェイクニュースを流されました。あの状況でよく勝ち抜いてきたと思います。

問題は、ネットにおける流布が政治的対立ではなく、政治的悪用を目指しているように思えることです。選挙が誹謗中傷にまみれ、政治がデマに左右されるとしたら、民主主義は死んでしまいます。しかも、世界中が自国中心主義になっていて、責任あるリーダーが極めて少なくなっています。

村上誠一郎(むらかみ・せいいちろう)/1952年生まれ。東京大学法学部卒業後、河本敏夫衆議院議員の秘書となる。1986年に旧愛媛2区から衆議院議員に初当選。国務大臣(行政改革・構造改革特区・地域再生担当)、内閣府特命担当相(規制改革・産業再生機構担当)、総務相等を歴任(撮影:今井康一)

――政治家に矜持がなくなったということですか。

私が若い頃は、選挙では他陣営のことは誹謗中傷しないというのが暗黙のルールでした。もちろん政策論争は行いましたが、人格攻撃などはしなかった。ましてや匿名でデマやフェイクニュースを流布することなど、考えもつかなかった。

しかし残念なことに、今は「勝ちさえすれば何でもいい」という風潮があるように思えます。ましてやSNSの悪用など、言語道断だと思います。

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