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瀬戸内海に浮かぶ、大小44の島々から構成される「家島諸島」の中で、人が暮らしている島はわずか4つだけ。家島、坊勢島、西島、そして男鹿島(たんがしま)だ。2020年の国勢調査によると人口約4000人の家島諸島の中で、男鹿島の世帯数はわずか15、人口は27人。この小さな島で50年以上、営業を続けている“海の家”がある。
海の家「中村荘」は、家島で働いていた中村庄助さん(現在84歳)が「子供たちに魚と触れ合ってほしい」という願いから生まれた。開業当時は花崗岩の採掘作業の関係で、自由に水が使えないなどの苦労があったが、島民(50年ほど前は400~500人ほどいたそうだ)の温かさにも支えられながら長年営業を続けてきた。
現在の運営は、長男の中村有作さん(現在53歳)が継いでいる。営業期間は4月後半~9月末頃。約5カ月間の営業期間中、おおよそ1000〜1500人が中村荘を訪れるそうだ。人口減少が進んだ小さな島の“海の家”が、なぜこれほどたくさんの人を惹きつけるのか……。中村有作さんに男鹿島で、直接話を伺ってきた。
売り上げの8割は実は○○
「経営的にはコロナ以降、厳しい状況が続いています。燃料費などを含め、何もかも物価が上がってしまったので……。人手不足にも苦しんでいます。需要はあるけど人が足りないので予約で調整する、といったケースも少なくないですね。中村荘単体で見ると、経営的には昨年は赤字でした」

