一方、根拠のない自信は簡単には揺らぎません。なぜなら、それは「自分は愛されている」「自分はここにいていい」という、存在そのものへの信頼だからです。この感覚は、幼い頃から親に「あなたは素晴らしい」「あなたが大好き」と言われ続けることで、少しずつ心の奥深くに染み込んでいきます。
そして、この「根拠のない自信」を育めるのは、親の「親バカ力(おやばかりょく)」にほかならないのです。親が子どもの存在を心から喜び、その子らしさを愛おしく思う気持ち。それが日々の言葉や態度を通じて子どもに伝わったとき、子どもの心には揺るぎない自信の種が蒔かれます。それが本来の自己肯定感です。
親バカと「過保護」は違う
ただし、一つだけ注意しておきたいことがあります。親バカと過保護は似ているようで、まったく違うものです。
親バカとは、子どもの存在そのものを肯定すること。つまり自己肯定感を高めることに直結しています。「あなたが生まれてきてくれて嬉しい」「あなたのこういうところが好き」と、子どものありのままを認める姿勢です。子どもの個性や特徴を愛おしく思い、その子がその子であること自体を喜ぶ。これが親バカの本質です。
一方、過保護とは、子どもが自分で経験すべきことを親が先回りして取り除いてしまうこと。転ぶ前に手を出し、失敗する前に道を整え、結果的に子どもの成長を妨げてしまいます。過保護の根底にあるのは、実は親自身の不安です。子どもを信じきれないからこそ、先回りせずにはいられないのです。

