しかし組織的なディフェンスといっても、欧州のチームと比較すると個人戦術の方が目立つ。それぞれが持ち場を守り、デュエルを戦うことによってディフェンス力の高さを担保している。想定内のチームだ。
「個の集合体」として比較した場合も、その戦力は日本よりも下だろう。
チュニジア戦は必勝しなくてはならない
MFハンニバル・メジブリはファンタジスタ系でスキルは洗練されているし、エリス・スキリはオールマイティで堅実な選手で、FWエリアス・サードは狭いスペースをするすると抜け、貴重なラストパスを送れる。この3人は有力選手と言えるが、他には名前が立つ選手はいない。
3人にしても、今シーズンはハンニバルがプレミアリーグのバーンリー、スキリがブンデスリーガのフランクフルトに所属だが、定位置はつかめていない。サードもアウクスブルクで出場機会がなく、ブンデス2部のハノーファーにレンタル移籍した。
そして守備力は高いが、攻撃力は相手をノックアウトできるパンチ力はない。個の力で打開できる選手が乏しいからだろう。むしろボールを持たされたとき、弱さが出てしまう発展途上のチームだ。
アフリカネーションズリーグ、チュニジアはベスト16で敗れ去ったが、早い時間で10人になったマリの守備を崩すことができなかった。ボールを持たされると選択肢がなくなってしまい、試合終盤にクロスからのヘッドでどうにか先制に成功したが、終了間際にPKを献上すると、延長戦ではむしろペースを握られていた。そしてPK戦で次々にキックがストップされて敗れることになった。
森保ジャパンとしては、必勝を期すべき相手だ。言わずもがな、チュニジアは一泡吹かせるつもりで挑んでくるだろうし、地力の高さは間違いない。

