「そもそもK-POPの本質は、エンゲージメント産業『ラブビジネス』です」
投資関連リサーチや投資アドバイスを行うサンフォード・C・バーンスタインのシニアアナリスト、カン・ミンジュ氏は、K-POP産業をこう定義づける。
「グローバルな音楽産業とは異なり、K-POPにおいて音楽自体はレイヤー(層)の1つにすぎない。アーティストをどう成長させて、ファンダムへとつなげ、その2つを結ぶ多様な接点をどう会社がサポートできるか。そのさまざまな接点が、会社の利益の機会となる」とカン氏は解説する。
実際に韓国の大手エンターテインメント企業であるHYBEのビジネスモデルは幅広い。「アルバムやコンサートのほかに、Weverse(ウィバース、ファンダムプラットフォーム)を通してアーティストとファンをつなげ、さらにYouTubeなどのコンテンツ制作により、アーティストが活動をしていない期間でもファンが持続的にアーティストの情報に触れるようにする」(カン氏)。
2019年からHYBEが展開するWeverse(参考記事はこちら)は、自社所属のアーティストにとどまらず、BLACKPINKや日本のアーティスト・YOASOBIなども活用する。アーティストとファンの交流にとどまらず、グッズ販売やアーティストによるライブ配信なども行う。「推し活」をするファンにとってはまさに必須アイテムだ。
HYBEのBTS依存リスク
HYBEがこれほど大きく成長できたのは、グローバルIP(知的財産)のBTSがいたからこそだが、IPは大きいほどリスクも膨らむ。数年前には、BTSはHYBEの売り上げの9割を占めるといわれ、BTSが抜けた後の同社の危機を指摘する声もあった。カン氏は、こう分析する。
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