住みよさを表す各指標について偏差値を算出して、その平均値を総合評価として順位付けしている「住みよさランキング」。前回の「全国編トップ200」に続いて、エリア別編をお届けする。
エリア別編は、全国を6エリアに分け、それぞれの域内で「住みやすさ」の偏差値を算出し直したランキングだ。これにより、全国版順位では見えづらかった、「その地域における自治体の『立ち位置』」がより明確になるのが大きな特徴である。
住みよさランキングの算出に用いた「安心度」「利便度」「快適度」「富裕度」の各カテゴリや、算出基準となっている各指標の詳細は前回記事で説明している。
順位変動要因は?
2026年の「住みよさランキング」関東版の総合1位は、昨年に続き文京区(東京)となった。「利便度」と「富裕度」カテゴリで1ケタ順位と高評価だった。文京区は、東京大学やお茶の水女子大学など名門大学が集結、子育て世帯にも人気で、小学校入学と同時に転入してくるファミリー層も多い。2位には吉祥寺駅や三鷹駅(一部)、武蔵境駅を有する武蔵野市(東京・昨年3位)が入った。富裕度は1位だった。3位には昨年10位から大幅に順位を上げた渋谷区(東京)がランクインし、トップ3を東京勢が独占する結果となった。
昨年版と比べて今回の順位変動をもたらした要因の1つが、指標⑲「世帯人員当たりの居住面積」の変更だ。昨年までは、物理的な「住宅の延べ床面積」のみを比較対象としていたため、住宅が狭くなりがちな東京都内の自治体には不利に働いていた。しかし、今回から「世帯人員1人当たり延べ床面積」へと基準を改めたことで、家自体はコンパクトであっても「1人当たりの居住スペース」が確保されているエリアの評価が向上した。
また、別の要因として、指標の一つである⑫「水道料金」の値上げが各地で続いていることも影響した。その中で、水道料金を据え置いている自治体やもともとの料金が安い自治体は、「快適度」の評価が相対的に高まり、総合順位を押し上げる要因となった。
「快適度」で1位となった東松山市(埼玉)と2位の昭島市(東京)は、ともに水道料金の安さでもトップ2を占める。なお、関東圏で最も料金が高かったのは富津市(千葉)の月額6,665円で、最も安い昭島市(2,222円)と比べると、3倍もの開きがある。富津市は現在、近隣自治体とかずさ水道広域連合企業団を組織し、水道事業の広域化や料金の統一化を進めている。

