現代の企業において、新規事業に挑戦するという選択は、リスクというより「信頼の証し」でもあります。会社としても、新しい価値を創造できる人材の育成を重視しており、そのために意欲ある人を送り出しているのです。
さらに、他のイントレプレナーとネットワークを持つことで、孤立することなく相談できる関係性が築かれているケースも多く、環境整備の側面からも挑戦しやすい土壌が整いつつあります。
イントレプレナーのコメント
私が立ち上げた採用コンサル事業は、売上2.6億円という規模まで成長したものの、経営陣の期待値とのズレにより既存事業へ吸収されるかたちで終了しました。しかし、特定の会社にしがみつかなくても生きていける実力をつけることこそが本当の安定だと考えていた私にとって、バリューチェーンの1から100までを自分一人でやり切った経験は、通常の営業職では決して到達できない広範な視座を与えてくれました。経営陣もこのプロセス自体が「極めて価値の高い社員教育」であると理解しており、私自身、事業の終了後にその実行力が評価され、現在は既存事業の責任者(マネージャー)を務めています。
新規事業への挑戦は、「大手企業のアセットを使い倒す」という最高の自己投資になります。10年、20年と同じ部署で一つの仕事だけをしていた人と、新規事業で思考の幅を広げ、事業全体のバリューチェーンやキャッシュの流れを掌握した人とでは、将来的な市場価値に圧倒的な差が生まれます。たとえ担当した事業が最終的にサービス終了となったとしても、大手資本の中で試行錯誤し、事業を動かした経験は「どこでも雇いたいと言われる人材」へのショートカットになります。そのため、これまでのキャリアがゼロになるという不安はまったくの杞憂であり、むしろ長期的なキャリア形成においてはプラスでしかありません。

