
今回は「Secure Use of AI(AIを安全に使う)」に焦点を当て、以下の4要素で構成するモデルを提案する。
1. AIシステム利用に伴う技術的リスク
データとプライバシーの保護、新たな攻撃経路・脆弱性の出現、脆弱性情報の突発的な公開(ゼロデイ開示など)が含まれる。
2. AIの出力に起因する倫理的・意味論的リスク
不正確または偏った情報の生成(ハルシネーション)、不公平・差別の誘発、著作権などの権利侵害が該当する。
3. 攻撃者によるAI悪用に起因するリスク
AIを悪用した高度なサイバー攻撃など、外部からの脅威を指す。
4. 統制・ガバナンス
社内規定、ガイドライン、監査などの運用管理体制が含まれる。
AIアプリにおけるデータの所在と流れ
AIセキュリティを考えるうえでは、データがどこに存在し、どのように流れるかを把握することが不可欠だ。
AIアプリが扱う主なデータは、①AIモデルが保有する学習データ、②プロンプト(ユーザーの入力)とAIアプリの応答、③ファイルサーバーやメールボックス等の外部サービスのデータ、④RAG(社内データのAI参照を補助するためのデータベース)などの4つに整理できる。
◎AIアプリが扱う主なデータ
この分類に基づいて、「組織外への情報漏洩リスク」と「社内での情報漏洩リスク」について見ていこう。
