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鉄道モーターの保守会社「異業種」に見出す活路 JR西系、業界では新参だが「過酷な環境」は共通

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直流モーターを搭載するJR西日本115系。新型に置き換わり編成数は年々減少(筆者撮影)
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不具合が見つかったマンホール下のポンプを預かり、富士電機製作所自社工場に持ち込み分解と清掃、保守を行う一方で、不具合に至った原因を研究。無事に性能を取り戻したポンプは現在もマンホールの下で不具合なく稼働を続ける。

「不具合、すなわち新品交換」という既存概念にコスト面で課題を抱えていた交野市もこの結果に可能性を感じた。「交野市自体は顕著な人口減少はないものの節水トイレなどの普及により、使用量減少による下水道料金の減収は大きい」と今後の課題を述べる。下水道事業自体も経年劣化による故障や不具合の発生が今後増加していくことが予想される中、対応できる事業者は減少傾向で、「富士電機製作所のように異業界の参画は歓迎したい」と交野興業鈴木氏も話す。

「新規への交換ではなく、直す文化を」

しかし、本ケースの成功に飛岡氏も油断はしていない。下水道業界では完全な“新参者”である同社だけに、交野市のケース以降も格闘は続く。「チャンスを求めてマンホールの多い都市を探している」という飛岡氏だが、調べても山間部や海岸沿いに多い、といった地形による明確な傾向はなかった。さらにはコスト面で優位に立つ修繕継続利用だが、長年の“新品交換”スキームの変更に慎重な自治体もある。

認知度向上を図るべく、8月に東京で行われる「下水道展」への初出展を決めたほか、日常的に営業活動も精力的に続けている。「なにかお困りのことはないですか、とお尋ねすると“鉄道のモーターの会社がなぜ下水道なのか”と話すら聞いていただけないこともありましたが、“実はこんなことに困っていて”と切実なご相談を受けることも多い」と話す。

また、JR西日本管内の水道系統にも着目。車両基地内には洗車など水を使うシーンも多く、排水ポンプの設置数も多い。北陸新幹線の白山総合車両所内に設置されたマンホールポンプが不具合を起こした際には、修繕を請け負った。「電話だけでは伝わらないので、実際にお会いする機会を頂戴することがほとんどです」と飛岡氏は具体的に動き続ける。

鉄道というインフラを支えた技術がどう光るか。「交換ではなく、“直す”文化を作りたい」という富士電機製作所の挑戦が続く。

富士電機製作所総務企画部飛岡広大氏(左)と製造部折坂和宏職場長(筆者撮影)
【写真を見る】鉄道モーターの保守会社「異業種」に見出す活路 JR西系、業界では新参だが「過酷な環境」は共通(12枚)

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