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昨年、日本中を熱狂の渦に巻き込んだ「EXPO 2025 大阪・関西万博」。連日15万人ほどが会場を訪れ、会期中の一般来場者数は約2557万8900人。そんな世紀の一大イベントが開催された大阪・夢洲の会場跡地を訪れてみると、まさに松尾芭蕉が詠んだ「兵どもが夢の跡」状態だった。
敷地内のパビリオンなど建屋の解体、整備が進み、シンボルだった大屋根リングは、一部を除いてほぼ姿を消している。そのすぐ北側に隣接する大阪IR(統合型リゾート)建設予定地には、大型クレーンが立ち並び、2030年の開業に向けて建設が進んでいた。
そんな万博跡地とその周辺のほか、話題の塩漬け状態の万博EVバスが眠る“墓場”にも行ってきた。
広々とした無機質な空間に寂寥感が漂う夢洲駅
かつての人混みの喧騒が想像できないほど静まり返った大阪メトロ中央線の夢洲駅。
万博期間中は終日大勢の人でごった返していた。筆者は会期中に往復で12回、同駅を通っているが、駅構内の壁が見えたことは一度もなかった気がする。一刻も早くそこを抜け出して会場または電車へ向かうべく、駅を眺める余裕もなかった実情もあるが、当時はとにかく人であふれていた。
ところが、現在はといえば、乗降客は万博跡地の工事関係者くらい。ひんやりとした空気の駅構内は、広々とした近未来的な無機質な空間に、幅55メートル、高さ3メートルの巨大LEDビジョンが輝いていた。
会期中、横一列にずらっと並んでいた16台の自動改札機は、現在は4台のみ。柱のない構造の改札階と、地上に出るエスカレーター周りのコンコースは、広さだけが際立つ。華やかだった地上への階段のミャクミャクの万博ラッピングももうない。駅全体に寂寥感が漂っていた。
