シフトチェンジで、セレクトの雄の復活なるか。
セレクトショップ大手のユナイテッドアローズは5月末、中期経営計画を発表した。中高価格帯に特化して国内でのシェア拡大や中国・台湾への出店を進め、2028年度に売上高1850億~1950億円(26年3月期は1646億円)、営業益115億~125億円(同91億円)の達成を掲げる。32年度に売上高3000億円、営業益300億円を目指す長期目標も設定した。
同業のビームス設立に携わった重松理氏が、1989年に創業したユナイテッドアローズ。翌年に主力ブランド「ユナイテッドアローズ」1号店を開業して以降、ジャケットやスラックスなどドレス系が強みのセレクトショップとして支持されてきた。99年には株式上場を果たし、よりカジュアルな派生ブランド「グリーンレーベル リラクシング」も本格展開させ、大手セレクトショップの立ち位置を確立していった。
だが、近年の市場による評価は厳しい。2016年には1400億円前後に達していた時価総額は、現在700億円台に停滞している。コロナ禍で急落した業績は回復したとはいえ、営業利益は14年3月期にピーク(136億円)を記録してから足踏み状態にあり、市場の期待は10年で半減した。
既存モデルだけでの成長は限界に
新たな中計の公表に先立ち、ユナイテッドアローズは10月1日付でホールディングス(HD)体制へ移行し、社名をTABAYAホールディングスに変更することを発表した。新社名は、ユナイテッドアローズを日本語に訳した「束矢(たばや)」にちなんだもの。新体制では、HD傘下に中核子会社となるユナイテッドアローズのほか、今後M&Aで取得するブランドや非アパレル会社が連なる構想を持つ。

主力ブランドの屋号を社名から外し、大々的な組織の見直しに着手するのは、祖業のセレクトショップだけでの成長が限界を迎えているからだ。
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