怒りをカネにする「おしゃべり経済」
メディア業界では、5つの主要な構造的変化を経て、不要不急の話題が時事番組を埋め尽くす現状がもたらされた。
1つ目は、業界横断的ないくつかの変化によって、自前でニュースを集めることが少なくなったこと。2つ目は、従来型の報道の減少によって生じたスペースを埋めるために、わずかに残ったニュースの周囲をドーナツ型の論評の輪で取り巻き、それを膨らませたこと。
3つ目は、SNSが従来のメディアのあり方を完全に覆したこと。4つ目は、何をニュースと見るかの基準が低下したこと。そして最後に、ニュースに対する反応というものが、もはや単なる有益な背景情報にはとどまらなくなったことが挙げられる。
ニュースを収集するには費用がかかるが、論評するだけなら安上がりだし、ウケも取れる。SNSの普及で、こうした悪しき傾向はさらに進んだ。


