1年に一度、誕生日にこのプランを見直す入居者もいるという。岡田さんにとって那須での暮らしは、単なる移住ではない。自らの人生を最後まで自分らしく生き抜くための、前向きな「準備」の場でもあるのだ。
コミュニティは単身女性の大切なセイフティーネット
映像作家のエンドウさんは、知人から仕事として、那須まちづくり広場の記録映像の撮影の依頼を受け、2年通っているうちに「ここは日本一理想的な住まいではないか」と確信し、何の縁もない那須に移住してきた。
当時住んでいたのは大阪の都心部で、駅徒歩3分という便利な立地。周囲に商業施設がそろい、生活に不自由はなかった。
「便利だけれど、ここにずっと住み続けるの? と考えると、違う気がして。もっと自然に近くて、人と人の顔が見える暮らしのほうが私にはしっくりくるんじゃないか、と思ったんです。那須に通っているうちに、自分の価値観がどんどん変わっていったんですよね。
幸運なことに、それだけ便利なエリアだから、大阪で購入したマンションは即売却でき、住宅の入居費用や引越し代がすべてまかなえました」
現在は70代。大阪時代では経験しなかった、「小さな町」が育む豊かな交流を楽しんでいる。
