「どん底まで落ちたとき、思わず笑ってしまいました。笑うしかない状況って、本当にあるんですよ」
明るい笑顔でそう話すのは花畑秀人さん(63歳)。作曲家の故・三木たかしさんの楽曲の著作権を管理する、「空ミュージック」の社長だ。
音楽とは畑違いの業界から“脱サラ”で転身
三木さんといえば、「津軽海峡・冬景色」「時の流れに身をまかせ」「アンパンマンのマーチ」など、約5000曲を生み出した大作曲家である。
2025年には、花畑さんがエグゼクティブプロデューサーを務めたアルバム『三木たかしソングブック』が、同年の「日本レコード大賞」企画賞を受賞。三木さんの生誕80周年に大きな花を添えた。
そして今年5月には、書籍『部外者の流儀』を上梓した。
だが実は、花畑さんは音楽とは畑違いの業界から転身した、“脱サラ”組だ。それが今や稀代のヒットメーカーの楽曲すべてを管理しているというから不思議な話である。
ここに至るまでの道のりは決して楽ではなかった。56歳でリストラに遭い、起業するも約2年間収入ゼロ。さらに詐欺被害や、コロナや国際情勢の影響で仕事が消えるなど、どん底の日々を送った。
花畑さんはどのように這い上がり、大きな栄誉にたどり着いたのか。
