「初めての収入がいきなりなくなって、死活問題でしたよ。毎月の50万円を収入のベースにして、それ以外の仕事を増やしていこうと思っていましたから。それとこれは今思えばなのですが、その女性の会社はトイレがやけに汚れていました。応接室や会議室はきれいだったのに。外見だけ整えて、中身がない会社であることを象徴していたのかもしれません」
その後も不運は続く。20年3月から新型コロナウイルスが広まり、決まりかけていたイベントの仕事がなくなった。21年2月には、ミャンマーで進めようとしていた音楽交流イベントが、クーデターの発生により土台から失われた。
19年10月に起業してから、これまでまったくの無収入である。減っていく通帳の残高を眺め、30万円に設定していた自分の給料を10万円に下げた。ストレスで髪が抜け、爪も割れたという。
ある日、転機が訪れた
思い出すのは、会社を辞めた直後の“あること”だったと花畑さん。
「会社を辞めたとき、失業保険をもらっていなかったんです。ずっと仕事をしていたかったし、怒られるかもしれませんが『もらったら負けだ』という思いもあって。でもこうなるとわかっていたら、もらっておけばよかった、と後悔しました(苦笑)」
そんなどん底の真っただ中で、どうすることもできず、冒頭のように、花畑さんは思わず笑ってしまったのだった。
