100人いれば96人は、平日も休日も含めて、まったく勉強していない。これが日本の社会人の現実の姿です。
パーソル総合研究所が22年に行った国際調査でも、傾向ははっきりしています。読書、研修、セミナー、資格学習、社外勉強会、eラーニング、ほぼすべての学習項目で、日本の社会人の自己研鑽率はアジア・欧米18カ国中で最下位でした。
ただし、これは「日本人がサボっている」という話ではありません。
長時間労働、密度の濃い人間関係、家事や育児の負担。
構造的に勉強する余力が残らない働き方が、圧倒的多数派の現実をつくっています。
疲れて勉強できないのは、あなただけではありません。日本の社会人のほとんどが、同じ悩みを抱えて立ち止まっているのです。
つまり、毎日コツコツ勉強し続けている社会人は、ご自身の周囲の印象よりはるかに少数派です。SNSで「みんなやっている」ように見えるのは、勉強している人ほど投稿しているからにすぎません。
逆に言えば、今日テキストを5分でも開けたなら。
通勤中に音声学習を1本聴けたなら。
その瞬間に、あなたは日本の社会人の上位4%に入っています。
ご自身の周囲を冷静に思い浮かべてみてください。
会社の同期、取引先、学生時代の友人、ご近所。100人ほど思い浮かべて、本当に毎日継続して勉強している人が何人いるでしょうか。指折り数えても、おそらく1桁に届きません。それが現実の比率です。
勉強できないのは「意志の弱さ」ではない
ではなぜ、これほど多くの人が勉強できないのか。
答えは「意志が弱いから」ではなく、「現代の働き方が、脳のリソースを使い切ってしまうから」です。
心理学の研究では、人間の自己コントロール能力は無限ではなく、使うたびに消耗していくことが繰り返し確認されています。
「会議で言いたいことを呑み込む」「トラブル対応で感情を抑える」「上司への報告のために言葉を慎重に選び続ける」「取引先の前で穏やかな表情を保つ」
これらはすべて、自己コントロールの燃料を使う行為です。
