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ライフ #ほしいのは「つかれない家族」

「共同親権」と「単独親権」どっちを選ぶ? DV被害者が離婚調停で"理不尽な合意"に追い込まれる現実 別れても支配が続く例も…

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ほしいのは「つかれない家族」
DV被害者にとって共同親権はリスクになり得ます(『ほしいのは「つかれない家族」』より)
  • ハラユキ イラストレーター、コミックエッセイスト
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岡村弁護士も関わる「ちょっと待って共同親権ネットワーク」が制作した映画「五月の雨」では、フィクションとドキュメンタリーによってDVと共同親権のリアルが描かれている

共同親権と共に、いまDV被害者の間で不安視されているのが「共同養育計画書」です。法務省は、離婚時に、子どもの生活拠点や養育費、親子交流などに関する計画書を作成することを推奨しています。しかし、DVやモラハラがある関係では、この計画書自体が支配の手段となるおそれがあります。法務省も「安心・安全な話し合いが難しいときは、無理に話し合う必要はありません」と説明し、DV相談窓口などへの相談を呼びかけています。

不安や迷いがあるのであれば弁護士に相談を

岡村弁護士は、「共同親権や共同養育計画書に不安や迷いがあるのであれば、ぜひ弁護士に相談してください。合意する前に共同養育書の内容も慎重にチェックしたほうがいいと思います。これまでの実務でも、高圧的な傾向のある人ほど、実現不可能な共同養育計画を提案してくる傾向がありました。そもそも、合意がないのに共同親権が子どものためにうまく機能するケースは私はないと思っています」と見解を述べます。

また、共同親権を選ぶのであれば、就学支援などのひとり親支援の条件を確認することも大切です。ひとり親支援は収入状況に応じて支給額が決まるのですが、自治体によっては、共同親権を選ぶと、同居親と別居親の収入を合算して支給可否を判断する運用が行われることがあるからです。これはひとり親家庭がさらに困窮してしまう制度上のバグです。岡村弁護士は「行政の側でも気をつけてほしい」と警鐘を鳴らします。

さらに、共同親権となると、再婚後に、その再婚相手と子どもが養子縁組する際には、原則として別居親の同意も必要になります。これも共同親権の正しい理解として知っておくべきポイントのひとつです。

最後に、岡村弁護士に、DV被害者の弁護をするうえで必要なことを聞いてみました。するとこんな答えが返ってきました。「常識を外すことと、柔軟に考えることです。DV被害者の言うことは最初はとっちらかっている。ホントに?みたいな内容もある。でもそれを疑ったり遮ったりする人は向きません。かといってその話を盲信もしない。事実確認をしながら、その事実がどんなものであれ、その人の人権と安全を守れるかで方針を決めていきます」

共同親権は、有識者も支援者も当事者も意見がいまだに意見が分かれている難しい問題です。ただ、DVやモラハラの被害者とその支援者にとっては、岡村弁護士の見解は意義のあるものだと筆者は感じたのです。

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