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「セキュリティに年間これだけ投資しているが、効果があるのかわからない」。経営会議でこうした声が上がったことはないでしょうか。売り上げを生まないコストに見えるセキュリティ投資は、どうしても「本当に必要なのか」という疑問がつきまといます。
しかし、投資の妥当性が見えないのは、セキュリティそのものが測りにくいからではなく、「もし被害に遭ったらいくらかかるのか」という比較対象を持っていないことが原因です。被害額の見積もりなしに投資額だけを見ても、高いのか安いのか判断のしようがないのです。
被害コストを5つの要素に分解すれば、「いくらまでなら投資する意味があるか」が見えてきます。今回は、その具体的な考え方を解説します。
セキュリティ被害は「想像より高くつく」という現実
実際の被害額を見ておきましょう。トレンドマイクロの調査「セキュリティ成熟度と被害の実態2023」では国内企業1社あたりの累計被害額は平均1.3億円、ランサムウェア(身代金要求型マルウェア)被害では1.8億円に達しています。
KPMGが日本経済新聞社と共同で行った調査では、1億円以上の被害企業が10.1%まで増え、「10億円以上」の企業も同サーベイで初めて確認されました。
2024年のKADOKAWAへのランサムウェア攻撃では約24億円の特別損失が計上されており、信用毀損コストはこの上にさらに積み上がります。
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【被害コストを「5つの費目」に分解する】
