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セキュリティ人材が次々辞める「負のループ」の正体とは? 給与だけじゃない…企業が見直すべき「3つの構造問題」

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退職届を出そうとする社員と制止する上司
セキュリティ人材を採用しても定着しない組織には人が離れていく「負のループ」がある(写真:beauty-box / PIXTA)
  • 伊藤 秀明 AIセキュリティ コンサルティング&ソリューション事業統括本部 シニアマネージャー

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「セキュリティの専門家を採用したのに、1〜2年で辞めてしまった」。こうした経験をお持ちの経営者やマネージャーは少なくないでしょう。人材紹介会社に高い費用を払い、ようやく採用できた人材がまた離れていく。引き継ぎと再採用に追われる間、肝心のセキュリティ体制は手薄なままです。

この繰り返しは、単なる「人材不足」では片づけられません。採用しても定着しない組織には人が離れていく構造的な原因、いわば「負のループ」が存在します。それは、成果の見えにくさ、知識の属人化、そして経営の不関与――。

なぜこのループは生まれるのか、そしてどう断ち切ればよいのか。経営やマネジメントの視点から考えてみましょう。

優秀な人ほど早く見切りをつける

セキュリティ人材が組織を離れる理由として、「待遇が悪い」「引き抜かれた」という説明がよくなされます。もちろんそれも一因ですが、現場で起きていることはもう少し根が深いものです。

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ISC2(国際情報システムセキュリティ認証コンソーシアム)が2024年に発表したCybersecurity Workforce Studyでは、セキュリティ従事者の職務満足度が前年から4ポイント低下し66%にとどまりました。

人員不足の最大要因として初めて「予算の不足」が1位に挙がり、昇進やキャリアアップの機会も減少しています。このことから、給与の問題だけではないことがわかります。

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【なぜ負のループは自然には止まらないのか】

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