がんによる症状が強く、また、全身状態が悪化している場合には、病院の緩和ケア専門部門による診療や、緩和ケア病棟への転棟、あるいは他の緩和ケア専門病院への転院などが推奨される。
全国のがん診療連携拠点病院では、一般病棟入院中の患者の緩和ケアは緩和ケア専門チームが担当し、一部の拠点病院では、緩和ケア病棟が設置されている。
患者・家族が望めば、自宅で在宅緩和ケアを受けることも選択肢の1つである。
症状緩和のための支持療法・緩和ケアや最期の看取りを担当する終末期緩和ケアでは、患者の意思や価値観を大切にする。そのうえで患者の望む生き方に留意しながら日々の暮らしを支援し、生活の質を損なわないよう療養環境の整備に努めている。
図表6-6には、このような時期において、症状緩和や終末期緩和ケアの対象となる病状をまとめている。
緩和ケアは家族も対象に
終末期緩和ケアにおいては、患者本人のみならず、家族や友人もケアの対象となることがある。
静岡がんセンターでは、患者とともに、家族の心のケアも臨床心理士が担当している。さらに親が緩和ケア病棟に入院している子どもに対しては、子どもの心のケアに長(た)けたチャイルド・ライフ・スペシャリストが、子どものストレスや将来のトラウマをできるだけ和らげるように活動している。同様な取り組みを進める病院も増えてきた。
