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「無能を採るな」の叱責はもう通用しない 超優秀な新人が1カ月で辞めて、人事部が密かにガッツポーズした訳

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(写真:polkadot/PIXTA)
  • 日沖 健 経営コンサルタント
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一方、よりマッチの事例は社内で確認できないものの、「最近の新入社員の離職は大きく変わりつつある」という指摘が複数ありました。

「以前は、トラブルメーカーや変わり者の新入社員がすったもんだして辞めていくというケースが大半でした。しかし、最近は『あの彼・彼女がなぜ?』というホープも辞めるようになっています。しかも何の前触れもなく、もちろん相談もなく辞めることが多く、対応に苦慮しています」(電機)

「先日、将来を嘱望していた入社2年目の社員が外資系企業に転職しました。数年前まで『最低3年は働いて基礎力を身に付けないと、よそでは使い物にならないよ』と言っていましたが、3年が2年になり、1年になり、若手が会社に見切りをつける時期がどんどん早くなっています」(物流)

今回の調査の範囲では、よりマッチはM社・三橋さんの特殊事例でした。ただ、新入社員の離職事情は変わりつつあり、よりマッチの兆候が現れ始めているように思えます。

ミスマッチとよりマッチで二極分化

では、今後はどうなるのでしょうか。筆者は、三橋さんのようなよりマッチが増えて、新入社員の早期離職はミスマッチとよりマッチに二極分化していくと予想します。

そう考える一つの理由は、就活生や新入社員の間で、自分のキャリアを主体的に築いていこうという意識が高まっていることです。大学や就活支援会社がキャリア形成を強く意識した支援を展開しており、新入社員は「キャリアのためには転職をいとわない」と考えています。

もう一つは、企業が第二新卒の採用で、社会人経験よりも職務遂行能力を重視するようになることです。現在はコンサルティング会社・外資系・AI関係などに限られた動きですが、将来ジョブ型雇用が浸透したら、入社後の期間に関係なく優れた人材を採用するのが主流になるでしょう。

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【よりマッチのタイプは不満をもらさない】

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